■その1「まーのはじめてのお友だち」
登場するのは、「シマ」と「まー」と「いそめ」の3匹です
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――はじめてのお友だちは、スーパーからやってきました。特売品で売られていた、いそめでした。
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あれはまーのシマが、まだ1本もはえてなかった赤ん坊のころ……

「まーちゃん、そろそろご飯シマよ! ……まーちゃん?」

「うふふふ……!」
穴の奥から、かわいらしい笑い声が聞こえてきた。

「あぁ、まーちゃん、かわいいシマ。なんてかわいいシマ」
(でも、ぱくだ兄ちゃんは狩りに出ているし、ぼくとまーちゃんしかいないシマ。……ひとりごとシマか?)
らくだは不思議に思いながら、弟の待つ穴に入っていった。

「さあ、ご飯シマよ〜」

「にょ〜ろろ〜、にょろろろ〜〜!」

「もっとおどって、いそめたん」
穴をくぐって部屋に入ると、信じられない光景があった。
いそめが、あぁエサが! くるくるとうれしそうにまーの前でおどっている!!

「おまえ! どうやって逃げ出したシマか!
エサの分際でまーちゃんをかどわかすなんて、いい度胸シマ! さ、来るシマよ」

「にょ、にょろ〜〜…!」

「いそめたん! いそめたん!」

「まーちゃん、よく聞くシマ。いそめはえさシマ。
まーちゃんが毎日食べている赤いのは、今目の前にいるいそめシマ。
ほら、このお皿の中のご飯がそうシマよ」

「ごはんが、いそめたんなの?」

「小さなまーちゃんが食べやすいように、頭をとって、つぶしているけどな。
元はこれシマ。丸々太って、おいしそうだろ?」

「ふぁ〜…、いそめたん……」

「わかったら、夕飯にするシマよ。
……ちょうどいい、ぼくの晩飯はこのいそめにするシマ」
「!!」
「まーちゃん。シマシマ族はいそめが主食シマ。エサと友だちになるなんて、できないシマ。
いそめはぼくたちに食べられる、ぼくたちは大きい魚に食べられる。
それが弱肉強食、海の掟(おきて)シマ」
らくだはまーにいい聞かせ、いそめを見た。
「――いそめ。まーちゃんがわからなくても、お前はよくわかっているはずシマ。
この子はさかなシマ、いそめが食べられなくなったら死んでしまうシマ」
「にょ〜……」
いそめはまーの顔を見て……そっと離れた。
「やだ!! 食べないで! やだ!」
「まーちゃん! 悪い子シマ、いそめを放すシマ!」
「やだ、やだ〜〜! ガブ!!」
まだ生えそろっていない歯で、まーはらくだのヒレにかみついた。
「イテテテッ! まーちゃん、なにするシマか! まーちゃん! まーちゃん……!」
――そして、数年後。
「今思えば、まーちゃんがぼくに反抗したのは、あれがはじめてだったシマ……」
「にょ〜ろろ〜」
いそめはお気に入りのクッションでくつろぎ、テレビに夢中になっている。ドラマがもうすぐ最終回らしい。
3食昼寝つきで、おさかなよりいい暮らしをしているのが憎らしい。
「はぁ〜…。まーちゃんは大丈夫シマか?
学校では、ちゃんとおさかなの友だちができるシマかね」
らくだの不安は、はたして的中するのか……?
――次回へ続く